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ラバーダム防湿の紹介と防湿後の消毒

歯の神経の治療(根管治療, 歯内療法)において, 歯の中に新たに細菌を持ち込まないことは最も重要と考えられています.

ラバーダム防湿は, 口の中から治療する歯を隔離する方法として, 1864年にアメリカの歯科医師Sanford Christie Barnumが開発しました.

Sanford Christie Barnum(1838-1885)

ラバーダム防湿の術式は, ゴムのシートに穴を開けて金具(クランプ)で歯に固定するといった大変シンプルなものです. しかし, 歯並び悪い場合やむし歯によってはがほとんど残っていない場合などでは下準備や工夫が必要となり, すぐにラバーダム防湿ができないこともあります.

ラバーダム防湿のイメージ図

一方, 口の中には多くの細菌が生活しています. 歯垢(プラーク)1mgの中に600種類, 1〜2億個の細菌が存在しているそうです.

本来, 歯の中は無菌ですがラバーダムを使用せず, 根管治療を行なった場合, 唾液と一緒に細菌が歯の中に入り込み定着し, 歯の根の先に膿をつくる可能性が高くなってしまいます.

中央に写っている歯の根の先に膿ができています

ラバーダムを使用した抜髄(生きている神経を麻酔して取る場合)では90%以上の成功率があるという研究結果も出ています. 歯の根の先に膿ができている状態(感染根管)の成功率は60〜70%と言われています.


大切な歯を感染させないために, ラバーダム防湿は必須と言えるでしょう.

また, ラバーダム防湿の効果を最大限にあげるため, ラバーダム防湿後の消毒にも注意する必要があります.


今回は当院で行なっているラバーダム防湿後の消毒について動画で紹介します.




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